ちょこっとひとこと


作家田辺聖子さんが6月6日に91歳で亡くなられました。人生の機微をすくいとった恋愛小説やユーモアにあふれたエッセーで人気を集め、数多くの文学賞を授与されました。2008年には文化勲章も受賞されています。田辺聖子さんの数ある作品の中からご紹介いたします。貸出を希望される方は図書館までご連絡ください。

 

1ひねくれ一茶

ひねくれと童心の屈折の中から生まれた、わかりやすく自由な美しい俳句。小林一茶の

人間像を愛着を込めて描き出した傑作小説。

2.姥ざかり

娘ざかり、女ざかりを過ぎても女には輝く季節が待っている。76歳歌子さん、今姥ざ

かり!「小説新潮」に発表された人気のシリーズ第1弾。

3.老いてこそ上機嫌

私は、人間の最上の徳は、人に対して上機嫌で接することと思っている。しかしこれは

中々にむつかしい−。作家・田辺聖子の著作の中から、自立老人のススメ、幸福を味わいつくす知恵、人間関係の最高の文化などのテーマ別に抜粋。

4.不機嫌な恋人

宮廷一の美女小侍従と、年下の貴公子二条の少将の恋。背信、心変わり。揺れる大人

の恋を美しい季節の移ろいとともに描く。スリリングでロマンチックな王朝のハーレ

クイン・ロマンス。

5.竹取物語 伊勢物語

仮名で書かれた日本の最初の物語「竹取物語」と、一代の色好みにして歌人である在原

業平の奔放な恋愛を描いた歌物語「伊勢物語」を、ユーモラスな味わいを出し、現

代の小説を読むように楽しめる訳文で収録。

6.おちくぼ姫

貴族のお姫様ではあっても、意地悪い継母に育てられ、召使い同然、粗末な身なりで

一日中縫い物をさせられ、床が一段低く落ち窪んだ部屋に暮らしている姫君……。王

朝版『シンデレラ』とも言える『落窪物語』の現代語版。

7.芋たこなんきん (上)(下)

   花岡写真館の娘・町子は小説好きの文学少女。敗戦後、町子は小説家になるという夢

を実現し。2006年NHK朝のテレビ小説「芋たこなんきん」のノベライズ。

8.花衣ぬぐやまつわる

艶麗な句を遺しながらダークな伝説にまみれた悲劇の人・久女。芸術と家庭のはざま

で、懸命に生きた早すぎたノラの真実に迫り、新しい久女像を創造する。第26

回女流文学賞受賞。

9.やりにくい女房

男とオナゴはいつもいがみ合い、ケンカしてるほうがええのです−。カモカのおっち

ゃんとおせいさんが今宵も酒を片手に語り合う、旦那と女房のオツな関係、ブスと美

人の人生収支。人生の達人が放つ爽快エッセイ集。

10.愛を謳う

現代ほど、男と女のたたずまいが問い直される時はない。寿命が伸び、男と女、

夫と妻は、長い時間を共有するようになった。命の終わるとき、「アア、楽しかった

!」といえるような人生を。家庭、結婚、愛のかたちなどについての考察や感慨を綴

る、たのしい示唆に富んだエッセイ集。


 

 

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